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バックカントリースキーとは

1.バックカントリースキーとは

バックカントリーとは、スキー場のような整備された区域以外のエリアを指します。 それは手付かずの自然、まだ誰も踏み入れていないパウダースノーが広がっているエリアであり、 そこでの滑走を「バックカントリースキー」と言います。以前は「山スキー」と呼ばれていました。 バックカントリースキーは本格的な雪山登山から、スキー場のリフトを活用しそこからハイクアップし滑るスタイル、スキー場の自己責任エリアの滑走まで幅広い意味を持っています。 バックカントリーの相手は「手つかずの自然」であり、その危険性を十分に理解する必があることも忘れてはいけません。 その為、バックカントリーでは一般的な雪山登山の知識・技術、そして滑走技術が求められるのです。

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2.バックカントリースキーの魅力

バックカントリースキーには危険が介在する一方で、多くの人が魅了されています。その魅力は何なのでしょうか? まずは、雪山の美しさとその静寂です。雪が作り出す静寂な空気感は夏山では体験出来ないものです。 天気の良い日であれば青空と白銀の世界のコントラストを楽しむことが出来ます。 自然を楽しむだけでなく、パウダースノーの中を滑るということもまた格別です。 パウダースノーの中での浮遊感を味わいながら、重力を感じつつ斜面を滑り落ちる感覚は通常のゲレンデでのスキーではなかなか楽しむことは出来ません。 そして、「この山を登って、滑降したのだ」という充実感は大きな達成感を与えてくれます。 「自然と向き合い、対話し、チャンレンジする。」これがバックカントリースキーの醍醐味です。

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3.バックカントリースキーの危険性

近年のバックカントリーブームの陰で、その中に潜むリスクが十分に伝わっていない点がニュースにも取り上げれらています。 せっかく雪山を滑ってみようと思っても、事前準備や知識、経験が無ければ最悪の場、命を落とす場合もあります。 簡単にですが、雪山で起こるうるリスクをお伝えします。 まずは自分の位置が分からなくなることです。 「常に自分がどこに位置しているのか」この確認は絶対条件です。そうならない為には入山前・滑走前の天候予想や雪質、滑走エリアのチェックが重要になります。 最も留意しなくはいけないリスクは雪崩です。雪崩についてはしっかり勉強し、その対策を繰り返し訓練しなくてはいけません(弱層の見極め、ビーコン捜索等)。 雪崩に遭ってからの訓練も大事ですが、いかに雪崩に遭わないようにするかの方が重要です。 また、自分が起こした雪崩に他のスキーヤー/スノーボーダーを巻き込むこともあります。

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雪崩対策(巻き込まれた場合の)として、ビーコン・プローブ・シャベルの携行は常識ですが使い方を知らなければ無用の長物です。 十分な装備は正しく使えてこそ価値があるのです。ゲレンデのようにスキーパトロールが来てくれるわけではありません。 そして、ゲレンデの様に整備されていなバックカントリーでは、岩、木といった障害物との接触の可能性も高まります。 それらを避けたコース取りをすることはもちろんのこと、突然目の前に現れた時に回避するスキー操作能力も求めれます。 他にも様々な危険が介在しており、リスクマネジメントを考え過ぎということばバックカントリースキーにはありません。

4.ハイクアップ

楽しい滑走が一番にイメージされますが、バックカントリーの基本は登ること(ハイクアップ)から始まります。 最近ではスキー場から滑れるコース(自己責任エリア等)もありますが、バックカントリーの醍醐味は雪山を登って滑ることにあります。 バックカントリーでの一日の時間配分は登っている時間の方が長いと言っても過言ではありません。 もちろんハイクアップの途中では美しい自然や静寂を楽しめるといった魅力も多く存在します。

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スキーでのハイクアップでは通常登行・シール登行が一般的です。その為、バックカントリースキーでは通常のゲレンデスキーとは異なる装備が必要となります(歩行モード付スキーブーツ、ツアー/TLTビンディング等)。 シールとは皮等の素材でできており、スキー板滑走面に装着することで板を滑らなくするものを指します。シール+歩行モード機能付きブーツ+ツアー/TLTブーツの組み合わせでスキーを用いての登行(シール登行)が可能になります。 またアイゼン等を使用しより厳しい雪山登行を行うバックカントリースキーもありますが、この場合は専門的な知識・技術が必要になり、また事故のリスクも高まりますので十分なトレーニングと、専門家のバックアップ(ツアー/山岳ガイド他)が必要になると言えます。

5.パウダースノーでのSKIING

パウダー&ディープスノーでの滑走はバックカントリースキーの最大の魅力です。 「この一本のために登った甲斐があった!」と思わせてくれる程の疾走感は、新しい感覚と感動を与えてくれます。 パウダースノーの中での浮遊感を味わいながらのの滑走や、様々な地形を活かした滑りやジャンプは通常のゲレンデでは中々楽しむことはできません。 以前はディープパウダーでの滑走には高い技術が必要とされていましたが、最近では、ファットスキーに代表されるスキー性能の向上によりより幅広い技能のスキーヤーが楽しめるようになりました。 そのような爽快感がある一方で、当然ながらスキー場ではないので、コース表示もありません(一部を除く)。 上述の通り、自分の位置を見失わないことが重要になります。その為には地図を見たり、GPSを見たり自分で滑るルートを決めながら滑る必要があります。

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バックカントリーはありのままの自然での滑走ですから、様々な雪質にも遭遇します。いつも美しいパウダースノーが待っているわけではありません。 湿雪や、アイスバーン、クラストなどの様々な雪質がありますが、どのような雪質でも滑り降りることのできる技術と体力が求められます。 バックカントリーを滑る上ではツリーラン(森、林の中を滑走すること)も一つの楽しみです。地形を活かしていろいろな滑りを楽しむことが出来ます。 もちろん、木やブッシュに接触するリスクもありますので、十分なスキーコントロール、スピードコントロールが求められます。